6日目  5月3日
368.47km


「原生林の森、原始の海」

この日は海を巡る。SSも海を見下ろす快適なクローズドコース。そこは紫電改の海、太平洋戦争末期、豊後水道を北上するB−29を迎撃した松山航空隊の戦闘機が展示されているのだ。その周りはあの時のままの森、太古からの海のままだ。そしてTBI最後のキャンプ場もまた海の中だ。
朝の準備中の長ちゃん。周りはまだ起きたばかり?

5月3日、AM5:00起床。アラームで目が覚めた。昨夜はコマ図の入れ替えをしていなかったので。まずは入れ替え作業をする。テントから出るとここは海の見えるキャンプ地で、疲れはあるのだが気分はとても気持ちいい。周りはまだみんな寝ているようだ。オフィシャルたちが朝食の準備等でもう作業している。ご苦労様です。顔を洗ったり、リザルトの確認をしてテントの撤収にかかる。昨日後半から雨は止み、テントもほぼ乾いているので畳むのがとても楽だ。今日は雨降らないといいな。AM6:00頃、長ちゃんが起きてきた。周りはちらほらしか起きていない。みんな疲れているのだろうか。後半過ぎてからテントの撤収が遅い人たちが目立ちだした。疲れていてもスタート前に余裕をもっていたい。朝食の支度が出来たようなのでテーブルに向かう。
AM7:30にブリーフィング。本日のSSとPCの地点と開設時間の発表がある。SS10とPC1の開設時間が同じである。SSからPCまで40kmくらいはあるので、早めにSSを終わらせてPCに向かわないと間に合わないだろう。PC不通過のペナルティーは大きいのだ(1時間)。しかもPC1からPC2(100km)の時間設定も余裕が無い。果たして何人位の人が今日のスケジュールが厳しいのか解かっているのだろうか(後ろの人たちはあまり考えてなさそうだな)。
AM8:00よりスタート開始。とにかくSSまで急ぐ事にする。周囲もいいペースで走っている。SSでのスタートを待たされるのがPCに響く事を上位の人たちは解かっているのだ。
AM11:00ころSS−10に到着。前には30台くらいだろうか。ここは海の見える特設コースだ。スタート位置からはコースは確認出来ない。オフィシャルから水とロープは持っていった方がいいと脅される。天気も晴れて気温も暑くなってきた。
PM0:30頃、SSが始まった。スタートの周りはエントラントで埋め尽くされている。皆の熱い視線の中で気合が入るのか、フロントを浮かせながら発進して行く。バイクの音だけが聞こえてくる。ゴール地点は見えるのだが、中々戻ってこない。コースの中に何があるのだ!不安が大きくなってくる。スタートが近づいてくる。ドキドキだ。この緊張感がたまらない。スタートした。直線を下ると案の定タイトな曲がり、大体予想が付く。どんどん下る。荒れた細い道?を走る。こんなセクションは得意である。更に進むと今度はガレ場の登りだ。手前の左側と真ん中をバイクで塞がれている。右側は上の方で1台スタックしている。右の人は上がって行くだろうと思い。右側のラインを選択した。半分過ぎまで上がった時には、まだ上の人は引っ掛かっている。良く見ると2台いるじゃないか。このラインはダメだと思い。別のラインを探す。ここからだと左側まで行かないとダメだな。という事で横切る事にする。途中どうしても大きな岩の上を通らないとヤバイ所があったので、そこはバイクから降りて押す事にする。一瞬よろけて倒しそうになったが踏ん張れた。さて何とか左側まで来れた。さあ行こうと思った矢先、目の前に長ちゃんが現れた。私より3台後ろからスタートしたはずだ。この時点で1分半縮められた事になる。やばい!抜かさなきゃ。しかし気持ちとは裏腹に体はバテている。必死になって追いかけたのだが、上に登るとMXコースに入り、タイトでペースが上げられない。コブを中途半端に飛び、2度フロントから突き刺さる。マップホルダーとメーターに思いっきり頭突きしてしまった。結局、長ちゃんの後ろでゴール。どんどん離される。置いていた荷物を取りに行き、エアを入れてPCを急ぐ事にする。ここから長ちゃんと一緒に走る。綺麗な海岸線を走り休憩を入れたい所だが、時間があまり無いので先に進む。
AM2:00頃、PC1到着。間に合った。今の所10台くらいしか到着していない。SSの開始が遅れたので何らかの処置があるのでは?という話をしたが、今の時点では確定ではないのでスケジュール通りにこなして行く予定だ。ここは無料給油なので満タンにして先に進む。今日は時間の余裕が無いので途中でランチパックを食べる事にした。相変わらず同じ物が入っている。30分程休憩してリエゾンに復帰。PC2のクローズがPM5:30なので大丈夫だろうと思っていたのだが、道がタイトなのとスプロケに気を付けたりでペースがあまり上がらない。ダート区間も絶妙にミックスされていてPCに間に合うか微妙になって来た。
PM5:15にPC2到着。ギリギリ間に合った。もう少し先に設営されていたらアウトだった。途中でパスしたリヤブレーキパッドの厳しいRMXの人が到着。「登りにPCがあって助かった。」とホッとしていた。みんな問題を抱えながらも頑張っている。後はSS−11が残っている。淡々としたペースでリエゾンを進む。SSの手前でエア調整のためにストップ。夜のSSはペースが上がらないので長ちゃんに先に行くように云うと、「我慢できん!」っと、おいおい!野グソかよ!付き合ってられないので先に行く。
PM7:30にSS−11到着。既にSSは開始されていた。前に2台いる。スタートした。草の深いクニャクニャしたセクション。灯りが草を照らすので結構走りやすい。このSSは結構いけるかも?と思いながら進んで行くと、路面の綺麗な真っ直ぐな道に出た。真っ直ぐなのは解かっているのだが、先をボンヤリとしか照らしてくれないので、あまりアクセルを開けきれない。どこで急にカーブが出てくるのか解からないので慎重に走ってしまう。やはり転倒やオーバーランは怖いのだ。長い高速ダートがやっと終わりゴール。前半の気持ち良さとは裏腹に後半は緊張しまくった。昨日と今日の夜のSSは昼にやって貰いたかったなどと勝手に思った。長ちゃんも野グソ後にスタートしたらしく。スッキリしてゴール。明日の行程を考えて途中でガス補給。
PM9:00頃キャンプ地に到着。何とかスプロケはもってくれた。荷物を受け取りテントの設営をした。そのまま着替えずにオイル交換と整備をした。スプロケはもつだろうか?と不安であるが何としても完走はしたい。チェーン調整、注油も終え作業終了。工具をテントに持って帰り食事に行く。昨日あたりから食事の量が多くなった。誰か量が少ないのを文句でも云ったのだろうか?山田君が居た。クラッチが切れない状態だったので、てっきりSS−10で滅されたと思ったのだがシブとくクリアしたらしい。どうやって走ったのか想像も付かない。しかも私たちより先に帰ってきたらしい(どうもランチパック食べてる間に先に行ったようだ)。今日の出来事などを話しながら食事をした。食事後、テントに戻り早めに寝る事にする。明日はAM6:00のスタートだ。明日のゴールを夢見ながら就寝。アラームはAM3:30にセット。
本日の総合リザルト
順位 TOTAL
赤木 22位 1:25:42
長倉 12位 1:21:24

7日目

TBI日記