5日目  5月2日
415.62km


「重畳なる峰々の果て」

四国の脊梁山脈の深さ、その重畳の連なりの見事さはどうだ。深い森、巡る水、果てしなく続く山々を駆け降りて、夕日の中に奇跡のような風景に出会う。ロングコテージここに極まる。
5日目のスタート。朝のSSはキャンセルになった。

5月2日、AM5:00アラームで目が覚める。テントに雨の叩く音がする。夜からずっと降り続いているようだ。SSのコースはグチョグチョを通り越してジャバジャバかな?窮屈だがテントの中で着替えをして荷物をまとめる。雨が弱くなった隙にテントをすばやく畳む。食器をバックに直したので、朝食はランチパックのパンだけ食べた。
AM6:30よりブリーフィング。SS−8は、「この状況でやるのは懸命ではない。」という事でキャンセルになった。私的には非常に残念である。SSの林道セクションが高速に振っていて、あまりタイムが期待出来ないので、今日の美馬MXコースは大切なSSだった。しかし今後の進行を考えての判断であるので仕方が無い。質問の時に的の外れた事を云ったエントラントに失格の通告を与える一幕があったが、進行を妨げる行為なのでやむをえないだろう。
AM7:00よりスタート開始。昨日のタイヤ交換の時にスプロケットが痛んでいるのを発見したので、なるべく負担を掛けないように走る事にする。だが、ダートに入るとゴツゴツのガレ場や川状態でスムーズに走れない。雨足も強くスプロケットに悪い条件が重なる。それでも淡々と走り、PC1に開設時間丁度のPM0:00に到着。ここでチェーンの調整と注油をさせてもらった(屋根が無いと雨が強くて出来ません)。作業中に長ちゃんが到着していたので、ここからは一緒に走る事にした。ブリーフィングで今日の最終ガス給油地点の発表があり(よそのスタンドはあるだろうが…)、ゴールまで170kmの無給油走行が指示されていたので、スタンドまで休憩なしで走行した。給油後、上原さんと会い、食事をしようという事になり食堂に入った。ここの食事もおいしかった。店を出て走る用意をしていると、上原さんが「ブレーキパッドが無い!」と叫んだ。話を聞くと、昨日エントラントから買った新品のパッドを付けたのが終っているのである。上原さんは、お古のパッドに付け替える作業をしだした。長ちゃんは一服して走るそうなので私は先に行く事にする。腹が満たされたせいか早速ミスコース。次のコマ図も似たような地点があり、そのまま10km程走ってしまった。慌てて戻りコースに復帰。昨日の通行止めの時に居たメンバー達と遭遇する。食事をしたので大分遅れたと思いペースを上げて走った。相変わらず雨は良く降る。山に入るとガスっている。今日の行程は結構疲れるだろうな。とか考えながらもPC2に到着。ここもガスで真っ白だ。ここからは宇野さんが丁度、居たので一緒に走った。長ちゃんたちは先に行ったのかな〜?遅れているな。と思いSS−9へ急ぐ。
PM6:00頃SS−9に到着。まだ4・5台程しか来ていない。長ちゃんはまだのようだ。開始まで時間があるので、ランチパックを食べる。ここはコマ図走行のSSだ。ミスコースしないように何度もコマ図を確認する。
PM7:00過ぎにSSが開始された。私は10番目くらいに並んでいて、4・5台くらいになった時にスピードメーターの電池が切れて画面がクリアになってしまった。急いで列を外れ後ろの人たちに先に行ってもらう。このSSはメーターを見ないと走れない。新しい電池に交換して列に復帰(SS中に切れていたらアウトだった。あぶなかった〜!)。
SSスタート。またまた高速ダートだ。何度かオーバーランしながら走る。メーターを確認しながら走るとリズムが狂う。1つ目の分岐に来たのだがメーターの距離が少なく表示されていて通り過ぎてしまった。慌てて戻る。下って行くと突き当たりが崖だ。ライトが良く見えないので危うく落ちるところだった(棒切れが置かれていて助かった)。伐採の作業道らしき所を走っているようだ。暗くて見えないので何回も壁や崖に向かって行った(昼のSSにこういう所を使って貰いたかったな。)。途中、突然エンジンがストールした。セルを回し続けると息を吹き返した。だいぶタイムロスをした。その後、最後の分岐を探しながら走っていたらゴールしてしまった。
キャンプ地に到着。雨はすっかり止んでいる。長ちゃんのバッグも持ってテントを設営する。長ちゃんが帰ってきた。食事はまだ出来ていないようだ。長ちゃんはサブライトの修理をするというので、私はシャワーを浴びる事にする。ここのシャワーは快適だった。スッキリした。食事の用意が出来たようなのでテーブルに向かう。周りからリヤパッドがない等の会話が聞こえてくる。私のスプロケも今日の走行で限界に来ていた。しかしスペアは持って来ていない。他の人が持っているはずも無い。「家に取りに帰ろうか!」などと冗談を云って深刻に考えないようにする。山田君が来た。リエゾンで山越えのトンネル付近でチェーンがブチ切れたらしい。チェーン無しで下り、バイク屋を見つけてチェーンを買って走ったそうだ。普通ならリタイヤである。絶対に諦めないという気持ちが伝わって来る。後、クラッチも切れなくなりノークラッチで走っているという。この先、大丈夫なのだろうか?自分の事より興味が湧いてきた。
テントに戻りコマ図の張替えをしようと思ったのだが疲れて眠かったので、早めに起きてやる事にする。アラームをAM5:00にセットして就寝。
本日の総合リザルト
順位 TOTAL
赤木 30位 1:04:40
長倉 22位 1:03:00

6日目

TBI日記