セロー モディファイ編


撮影していた画像がトラブルで消えてしまったので、ばらす前の画像がありません。
既にエンジンは全バラしてケースやカバー類はウェットブラスト加工を施しています。元のエンジンは塗装の剥げや腐食で汚かったので見違えるほど綺麗になりました。
シリンダーヘッドです。燃焼室や給排気の通路も綺麗になっています。ウェットブラストはサンドブラストと違い素材を痛めないのでエンジン内部の洗浄が出来ます。
バルブシートの段差と排気側のポート加工をしました。(加工前の画像が無いから比較出来ません。)
加工後のロッカーアームです。ノーマル画像が無いからわかり難いですがタペットスクリュー付近にキックセロー時の名残でデコンプの角が付いています。必要無いので取り去ります。後、強度を考えながら贅肉を落とします。微量ながら63g→60gになり、×2で6gの軽量化。エンジン内部の駆動系の軽量化は数字以上に効果あります。組み込み時にトーションスプリングを(ロッカーアームを常にカム側に抑えるバネ。たぶん、タペット音を少なくする為の物だと思う。)組み込まないようにします。スプリングの重さが12g×2で24gの軽量化。
左側はノーマルピストンで右側がBEET製の3ミリオーバーサイズのピストンです。排気量は223cc→243ccにアップ。圧縮比は9.5:1→11.0:1にアップ。ハイオク仕様になります。
重さはリング込みで両方とも196gでサイズが上がって同じ重さなら充分です。
以前のBEETのピストンは表面加工が(黒いコーティング)してありましたが現在は処理されていません。

これはクランクケースの中にあるウエイトバランサーです。これを外すと振動が当然大きくなりますが、駆動の抵抗低減、軽量に貢献します。画像のバランサー、ベアリングの他に連動ギア、ロックナット類も不要になる為、外すと1034gも軽くなります。

エンジンから外す部品です。
ウエイトバランサーを外すのに余分な部品が最終的に1309gになりました。別にカラーを作れば後200gぐらい落とせそうですが今回は見送ります。
このエンジンにはキックセットが組まれていたので、これも外します。これは街乗り車両に組む事にします。この部品の重さは999gありました。
クラッチワイヤーの取り回しを現行のWE(5MP)の物に変更します。このバイク(4JG1)も、これ以前のモデルよりもクラッチ操作は軽くなっているのですが、WEのは格段に軽くなっています。
うっ、セルモーターが汚い!この部品は、さすがにウエットブラストはかけれません。しかし目立つな〜。
シリンダーとピストンをボーリングに出したまま、まだ取りに行っていないので腰下だけ組みました。このエンジンに付いていたボルトはプラスネジ(古い設計のエンジンだという事が伺える)だったので、組むに当たりボルトをWEの物に変えました。

約1ヶ月ぶりの更新です。流用部品の入手が思うように進まず、ズルズルと伸びていました。
ノーマルセローの足回りでも、そこそこの走りは出切るのですが、レースに使うとなると大きな衝撃が掛かった時には役不足です。それと、わだち等に引っ掛かりにくくするために、車高を少し上げたい所です。
そこで、何点かフロントフォークの候補を上げてみました。上の画像は左側からDT125R(3FW)、DT200R(37F)、ノーマル(4JG)です。データを表にします。
単位(mm)(kg) 3FW 37F 4JG
ストローク 250 240 225
フォーク径 41 36 36
全長(シャフト中心から) 850 850 830
重量(2本分) 8.4 7.3 6.9
剛性を上げようと思えば3FWを使用すれば良いのですが、ノーマルより1.5kg重くなるのが気になります。単純に車高とストロークを上げるだけなら37Fになるでしょう。でも、全長がたった20ミリ伸びたくらいで変化があるのでしょうか?
考えるだけでは進まないので、実際に組んで走る事にします。フロントだけ変えると前上がりになるので、リアも交換します。画像左側が37Fでセローより5ミリほど長いです。車高は12ミリくらい上がります。
わざわざコースに走りに行く余裕は無いので、公道用セローに組んで林道に行く事にします。
フロント・リア共37Fの部品を付けてみました。3FWはフォーク径が違うので、保安部品の取り付けを見直さないとダメ(元々レース用を作っているので無駄です)なので後回しです。バイクを見て足回りが交換してあるなど、ぱっと見は全くわかりません。
走行してみると、結構いい感じです。フロントのストロークが伸びた分、荒れた所でも気持ち良く走れます。以外だったのは、中古部品のポン付けなのに、ハンドリングがニュートラルでダートでのコーナーリングが気持ち良く走れた事です。
この企画に没になっても公道用に使えそうです。

何とも、ま〜、6ヶ月ぶりの更新です。(笑)
当初は書類なしのセローでエンデューロ仕様にしようという計画だったのですが、これといった面白いアイデアも浮かばず、いい加減に作るのも嫌なので、街乗りセローで楽しみながら煮詰めていく事にしました。
まずは、以前に組んでいた243ccエンジンに載せ変えようとエンジンを降ろしたのですが、車体があまりにも汚いので清掃&オーバーホールする事にしました。

エンジンの載せ替えが完了しました。が、外見はノーマルと何ら変わらないのでアピール度は低いな〜。(ウェット・ブラストで綺麗にはなっていますが)
圧縮が上がった事でセルモーターの負担が心配だったのですが、結構、軽く回ったのでホッとしました。
前回のツーリングで、ポジションの窮屈さから案の定、太ももの付け根が痛くなり、とてもじゃないけど耐えられないので、ステップの位置変更は必須です。昔、嫁が乗っていたセローには(リアドラム仕様・現在は若潤さんが乗っています)定番のTT225のステップ周りを付けていて、ラリーを企画していた頃には、ルート作りやビデオ撮影など1日に何百kmと走っても疲れる事はありませんでした。で、とりあえず、今回のセローにもTT225のステップ周りを付けました。TT225はリアドラムなので、ブレーキ・ペダルはノーマルを延長加工しました。シフト・ペダルはステップが前方に移動するので、ロッド式から直付けに変わります。ステップの面積はセロー同様、非常に小さいのでワイド化しました。ステップが広いと踏ん張り感や疲労度軽減に貢献します。

27日に馴らしを兼ねてエンジンの調子を見ました。バランサーを外して振動が凄いのかな?と思ったのですが、意外なほど振動はありませんでした。林道に入って、コーナーの立ち上がりはノーマルエンジンの時よりも明らかに力強く進みます。排気量と圧縮比のアップの効果は出ているようです。しかし、エンジンの回り方や、アクセルオフ時のエンブレはモーターみたいにダラーとした感じで、もっとダイレクトに伝わる感じにしたいところです。
キャブをノーマルの負圧式からPWKキャブに変更しました。庭先で走った感じでは、アクセルを開けるとドコッと反応して、まずまずの感触です。セッティングを兼ねて走りに行きたいと思います。
ノーマルエンジン時に引き続き、アーシングを施しています。ノーマルエンジンでも装着前と比べて、アイドリングの安定、低速時の粘りの向上が体感できました。新エンジンでも効果ある筈です。

エアクリーナーボックスのインレットダクトの入り口は非常に狭いです。(画像の左側手前)で、右側奥のダクトは、初期型セローの物です。TT225もこんな感じです。(部品番号は違うけど)初期型のは現行型?に比べて、入り口が約2倍、出口が約1.5倍広くなっています。しかも曲がっている。ダクトを初めから付けなければ、もっと吸入量は多くなるのですが、セローのエレメントは、ペラペラのショボイ物なので、ダクトは必要かなと思います。

リア・スプロケットを45丁から48丁に変更しました。使用方法でフロント・スプロケットを変えて調節したいと思います。セローのミッションは2速と3速が離れているので、ローギアードに振ると林道などは走り易くなると思います。
前回のツーリングで、チェーンサポート(プラスチックの板)が粉砕したので、どうせだからチェーンガイドを付けました。家に転がっていた物を利用しました。

以前、エンジンを組み直している時に気になっている箇所がありました。カムシャフトの固定方法です。最近のバイクのほとんどは、ベアリングでカムを支持しています。セローは、ベアリングを使用していないのは当然の事、しかも、カラーを叩き込んで固定するという方法で、ハッキリ云ってカムの動きは渋いです。
そこで、カムを支持するカラーをベアリングに変更しました。これでカムの動きは幾分かは軽くなるはずです。本当は両端をベアリングで支持するようにした方が良いのですが、コストが見合わないので見送ります。

前回のツーリング(2月24日)で、あまり燃費が良くありませんでした。で、キャブレターはPWKからノーマルに戻す事にしました。とりあえずセッティングはノーマル時のままです。キャブレターもウェット・ブラストで綺麗にしました。
キャブレターをノーマルに戻すとDT200Rのリアサスでは干渉するので、この部分もセローのノーマルに戻す事にします。そのまま組んだら、フロント周りが変更してあるので、後ろ下がりになってしまいます。そこで、サスの全長を伸ばして組みました。サスの性能自体はDTよりセローの方が上だと思います。(伸側、圧側共20段階調整可能)

FMFのパフォーマックスを付けました。バッフルタイプはスーパートラップのイメージが強く非常にウルサイという先入観があり、街乗りにはマズイかな?と眠らせていました。しかし、排気系を変えないと、これ以上の性能アップは無理と判断しダメ元(うるさかったら却下)で装着しました。とりあえずバッフルを6枚付けてエンジンをかけて見ると意外とウルサクない。重量も軽くなるし、このマフラーで様子を見たいと思います。

乗ることもなく、ずっと倉庫に眠っているセローですが(たまーにエンジン掛けたりはしているけど)、久々に細工してみました。キャブレターはノーマルとPWK28を使い分けていたのですが、MD30にも使用しているPJ52キャブをセローにボルトオンで装着出来るように加工してみました。セッティングを兼ねて山に走りに行って、簡単なヒルクライムを登ったりしたのですが、セッティングが濃い目だったけど良い感じのパフォーマンスを見せてくれました。
燃料タンクをクラーク製のナチュラルに交換しました。タンクのみの重量は、ノーマルタンクより約1.5kg軽くなりました。長距離を走るわけでもないのでタンク容量アップは意味が無いのですが、藪漕ぎには鉄タンクより樹脂タンクの方が良いです。ノーマルタンク容量:8.8Lから約15.5Lへとアップになります。
ノーマルタンク下側のエアースクープの空間部分を使ってタンク容量を稼いでいるので、タンクの幅はノーマルとあまり変わらずポジションに違和感はありません。
不具合として、ハンドルを完全に切ったらフロントフォークとタンクが当たるので、切れ角を少し減らすか、別の対策をするか検討しなければなりません。

整備の部屋