整備の部屋  チェーンガイド編

今から2年前頃(年取ると2年なんてあっという間です)、友人からスーパーXRに48丁(ノーマルは39丁)ぐらいのスプロケットを付けたいとの要望があり、この部品を製作しました。今回、画像を映す機会があったので、紹介する事にしました。国内公道車は舗装路前提で作られているので、ハイギヤでスプロケットが小さいのが付いています。そこに大きいスプロケットを付けようとすると、ガイドと干渉してしまいます。そこで、ガイドを干渉しない所までオフセットさせる事になる訳ですが、ノーマルのガイドは、あまりにも貧弱なので、頑丈なガイドを使用して付ける事にしました。

新品の時に写真を撮っておけばよかった、2年も使い込んでいると傷、汚れが目立ちます。(ご勘弁を)チェーンガイドは、CR250(125)の物を使用しています。これに、ガイドステ−?(名前がわからない)を追加して、スイングアームに固定します。製作するに辺り、無限のCRMキットを参考にしました。しかし、現物を見た訳ではなく、雑誌を見て、こんな物だろうと判断して作りました。
全部品です。クリックすれば、大きくなります。

上の画像が製作したガイドステ−?です。材料は、高力アルミ(何番かは秘密)で、いわゆる超硬ジュラルミン(でも使用しているのは7075番や7N01番ではない。タダで作るのにもったいない)というアルミです。強度はスチールに匹敵し、重量は何分の1か忘れたけど、アルミが軽いのは十分ご存知ですよね。ちなみに、アルミを5052番(一般に手に入るアルミ)で作ると、多分すぐに曲がって(軟過ぎます)しまい役しないでしょう。アルミが軽いからといってゴツク作るとやっぱり重たくなります。で、いかに軽く丈夫に作るかが、腕の見せ所です。(大した腕はないです)今回、要所にRを付けました。(左の画像です。わかる?)Rを付ける事で、振動や、衝撃からクラックが入るのを防ぎます。こうする事で、肉厚を出切るだけ薄くし、ガイドを軽くする事が出来ました。ステ−だけの重量は、ジャスト100グラム(軽いのかな?)になりました。全部品での重量は、472グラムです。(ガイドは結構重いな〜)

チェーンガイドとステ−を組み合わせた画像です。前2箇所がステ−をガイドでサンドイッチする様にして止めます。これは、CR250(125)と同じ止め方です。この様に組んだ後、XRのスイングアームにボルト2本で装着します。

丁数を増やすとガイドを前にオフセットするのはもちろんの事、下(地面)にもオフセットしないと、チェーンがガイドに当たりすぎて、くの字に曲がりすぎたり、ガイドより下に出て障害物にヒットしたりします。このガイドは、前、下とも十分クリアしています。チェーンラインもきちんと合わせています。
この画像の車両は45丁のスプロケットを装着しています。ガイドを極端に下にすると、ステ−の強度が弱くなったり、障害物にヒットしやすくなります。50丁くらいまでは飛び出さない位置になっています。(左上画像)ガイドは、チェーンが外れない様にする役目もあります。(こっちの方が大事)ガイドを極端に前に持っていくと外れやすくなるので、こちらも50丁くらいまでは干渉しない位置になっています。(右上画像)

このガイドは2年間使用(げろラリーや廃道メイン)されていますが、ガイドの傷(結構当たっています)からして、十分機能を果たしているようです。このステ−は2個製作したのですが、もともと依頼してきた本人は、とっくの昔に車両を売り払いステ−はどこに行ったのやら。(外して売ってもらいたかった)図面は残しているので、また作る事は出来ますが・・・。みなさん、何かの参考にしてください。

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